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 ソリューション・ファイル

●NTT-AT NGN(IMS/MMD/OMA)開発ソリューション Vol.3

SIP開発からハードウェアプラットフォームまで

オープンスタンダードのNGN開発をトータル支援


NTTアドバンステクノロジ株式会社 コミュニケーションシステム事業本部
ユビキタスコミュニケーションシステム事業ユニット 営業統括部門長 清野 美智(きよの みち) 

 
NGN環境は従来と異なるオープンシステムとなる。特にSIPの開発者は、拡張を続ける標準化の進捗に追随し、相互接続性を確認し続けねばならない。この作業コストと開発リスクを軽減するのが、RADVISION社のSIPプロトコルスタックだ。NTT-ATでは、RADVISION社製品や、ATCAに準拠したADLINK Technology(ADLINK)社の製品を通じ、NGNソリューションの開発を支援する。

 

●VOCALNETシリーズの中核に位置するRADVISION社プロトコルスタック製品

 

 NTT-ATは98年より、RADVISION社製品を正規販売代理店として扱っている。具体的には、マルチメディア通信プロトコルスタック、SIPサーバプラットフォーム、IPフォンツールキット等の開発プラットフォーム、SIP/H.323/3G-324M対応の総合試験ツール「ProLab」がある。これらをNTT-ATでは、NTT-AT GlobalWAVE製品「VOCALNETシリーズ」の中核に位置づけ、国内の通信機器メーカーや家電製造メーカー等に販売するとともに、開発者向け技術トレーニングや開発支援サービスを提供している。 RADVISION社のプロトコルスタックには、SIP、MEGACO/H.248、3G-324Mが揃っている。なかでもSIPのスタックは、IETF-SIPだけでなく、IMS/MMD/OMAにも対応。最新標準に準拠し、かつ相互接続性が高いことから、NGNソリューションの構築に最適であり、国内外に多数の採用実績を持つ。 NGNのIMSアーキテクチャにおいて、SIPは極めて重要なシグナリングプロトコルに位置づけられている。モジュラリティ、拡張性、柔軟性というIMSの要求条件を兼ね備えた、唯一の通信プロトコルだからだ(図1)。

 

図1:IMSアーキテクチャと使用される主要通信プロトコル

 

 

●進展中の標準を追い続けるリスクとコスト

 

 SIPの標準化には現在、さまざま団体が取り組んでいる。まず、元々のSIPの標準仕様を定めているIETFのなかにも、SIP、SIPPING、MMUSIC、SIMPLE、AVTといったグループがあり、それぞれの標準化作業を分担している。 NGNに深く関わるIMS/MMDの標準化を進めているのは、3GPP/3GPP2だ。通信事業者のIMS/MMD環境では、SIPに対する固有の要求条件が発生する。これを3GPP/3GPP2が要求仕様にまとめ、IETFがSIPの拡張仕様として勧告する。つまりIETFと3GPP/3GPP2が協業して、NGN用SIPの標準化を推進していると言える。 IMSの標準化プロセスはいくつかのステップを踏む。3GPPではまず、IMS/MMDにおける要求条件を抽出し、次の段階でアーキテクチャを規定する。そして次のプロセスにおいて、実際のシグナリングプロトコルを、IMS/MMDネットワークのために定義していく。対象となるプロトコルには、SIPのほかDiameterやMEGACO等も含まれるが、すべてSIPにつなぐための定義である。このシグナリングプロトコルの定義が、要求条件を満たすよう準備でき次第、IETFに提出される。IETFではドラフトを作成し、何度もの改善を重ねた後に、最終的にRFCとしてリリースするわけだが、このときには膨大な数のSIPエクステンションとなる。 SIPの開発者が、IETF-SIPをIMS/MMD SIPの標準にも準拠させようとすると、膨大な作業工数がかかる。まだ標準化作業が完了していないエクステンションがあり、それでなくてもIETF-SIPの構成は複雑だからだ。さらに、たとえIMS/MMD準拠のSIPを自社開発できたとしても、作業はそれで終わりではない。開発した製品が他のベンダーやキャリアのSIPと相互接続できることを常に確認し続け、必要に応じてチューニングを施す必要があるのだ。 RADVISION社のSIPプロトコルスタックは、世界的なマーケットシェアを獲得している。同社は3GPP、3GPP2、OMAといった標準化団体の参加ベンダーと連携。NGNに対する長期ビジョンを共有しながら、IMS/MMD/OMA標準準拠のSIPプロトコルスタックを提供している。 3GPP Release 7では、以下に関する検討が進められている。そのなかでRADVISION社は、積極的な提案活動を展開している。

  E-call (Emergency call)

  FMC (Fixed Mobile convergence) / VCC (Voice Call Continuity)

  FBI (Fixed Broadband IMS)

  CSICS (Circuit Switch IMS Combination Service)

  MST (Multi System Terminal)

  MMT (Multi Media Terminal)

  LCS (Location Service)

 

 

●RADVISION社SIPスタックによるリクスヘッジ

 

 RADVISION社のSIPプロトコルスタックは、IMS/MMD専用ではない。基本となるIETF SIPが、そのままIMS/MMD/OMD標準準拠へと進化しているため、同じスタックを使い続けることができるのだ。相互接続性についても、RADVISION社はIMTC、SIPit、SIMPLetといった個別の相互接続イベントに定期的に参加し、相互接続性を確認。国内のSIP相互接続イベントにはNTT-ATが参加し、国内の他ベンダーやキャリアとの相互接続性の確認に注力している。 NGNソリューションベンダーにとって、IMS/MMD対応のSIPサーバーに接続できるSIP端末を短期間で開発することは、喫緊の課題である。世界的なシェアを占め、柔軟なAPIを備えたRADVISION社製のツールキットは最適な選択肢であり、実際、多数のベンダーに採用されている。また、IMS/MMD対応のSIPサーバーも、今後の標準化の進展に合わせて、動作が変更されることが予想されている。強力なAPIを完備したRADVISION社のSIPソリューションを採用すれば、こうした変化にも迅速に追従できる。 例えば、IMS/MMDサービスの一つにPoCサービスがある。そこで使われるSIPは、現状ではIETF標準をベースとしている。だが、OMAではIMS SIPベースのPoCや、新たな「Push to xxx」を仕様化する予定だ。このためOMA準拠の端末を開発するベンダーは、OMAの黎明期である今後1〜2年先のみならず、OMA-IMSの標準化が進展する5年後を視野に入れ、シームレスなアプリケーションをユーザーに提供しなければならない。そのためには、柔軟なSIP開発ツールキットが不可欠であり、この分野でもRADVISION社のSIPソリューションは最適である。 今後、ますます高度に標準化が進展していくIMS/MMD SIP。その進捗に追従しながら、相互接続性の高いアプリケーションシステムを開発するのは容易でない。RADVISION社のツールキットに標準化対応と相互接続性を任せれば、NGNソリューションベンダーはキラーアプリケーションの開発に専念できる。NTT-ATもそのための十分な技術サポートを提供する。 併せて、NTT-ATではRADVISION社の総合テストツール「ProLab」も提供していく方針だ。このツールはRADVISION社のプロトコルスタックとSIPサーバプラットフォーム、H.323/SIP/3Gに対応。シグナリング試験だけでなく、メディア試験やネットワーク障害のシミュレーションまで可能とする。

 

 

●ATCAプラットフォーム製造のリーディングカンパニー・ADLINK社と提携

 

 NTT-ATはADLINK Technology(ADLINK)社の正規販売代理店である。2003年より、Advanced TCA(ATCA)製品をはじめとする同社のテレコム関連製品を、NTT-AT GlobalWAVE「VOCALNETシリーズ」の一環として取扱っている。 ADLINK社はATCAプラットフォーム製造のリーディングカンパニーであり、Intel? Communications Allianceのアソシエイトメンバーだ。同社のCTOであるジェフ・マンチ氏はPICMIG AdvancedTCAサブコミッティの議長であることから、業界の最新情報をいち早く入手し、製品計画に反映できるという優位性がある。 例えば2004年11月には、他社に先駆け、EM64Tをサポートした低消費電力 Xeon "Nocona"をデュアルで搭載したCPUブレード「aTCA-6890」をリリース。海外での本格導入実績を持つほか、NTT-ATを通じて、既に多数の国内出荷実績がある。 ATCA-6890には最大16GBのデュアルチャネルDDR-II-400RAMを搭載できる。6つのギガビット・イーサネット(GbE)ポートでバックプレーンと接続するほか、フロントパネルにも管理用のGbEポートを装備。イーサネットインタフェース以外にも、VGA、USB2.0、SATA、2つのPMC-Xサイト、オンボードSATA ドライブなど、多彩なインタフェースが用意されている。

 

デュアルNoccona搭載のATCA CPUブレード「aTCA-6890」

 

 また2006年中には、新型CPUブレード「aTCA-6900」のリリースも予定されている。これには新型Xeonの "Sossaman"がデュアルで搭載される予定だ。このCPUは、デュアルコア構成で性能が高いにもかかわらず、消費電力が低いことから注目を集めている。デュアルコア版Pentium M"Yonah"のサーバー版と目されており、消費電力が重視される高密度ブレードサーバ向けのXeonとして、ATCA業界でも各ベンダが注目している。さらにaTCA-6900には、デュアルAMCベイの実装も予定されている。これにより、NGNソリューション製品/システムの要求条件に対し、従来以上に柔軟に対応可能となる見込みだ。 このほかADLINK社では、スイッチブレードやaTCAシャーシなどをラインアップ。aTCAシャーシは、Intel CMMやPigeon Pointを搭載したShMCに対応する。 ADLINK社は組込み機器の分野で、10数年にわたり、製品の開発・製造や、標準化活動への積極的な参加を重ねてきた。その経験から得たノウハウを生かし、業界最先端のATCAコンポーネントを開発し続けている。NTT-ATは今後も、同社ATCA製品を国内NEP向けにADLINK社製品を販売するほか、技術支援にも積極的に取り組んでいく。

 

 

●NGN開発者向けソリューションへ取り組むNTT-AT

 

 2006年は国内外において、NGN開発が本格化する年となるだろう。NTT-ATでは、NMSコミュニケーションズ社、RADVISION社、ADLINK社、RadiSys社の製品を中心に、NTT-AT GlobalWAVE「VOCALNETシリーズ」を展開。NGN開発者向けソリューションの品揃えと、技術支援サービスをますます充実させる予定だ。 その一環としてNTT-ATは、2006年5月11日に東京・秋葉原コンベンションホールで開催される「次世代ネットワーク&サービスコンファレンス2006」にNMSコミュニケーションズ社と共同出展する。また2006年6月28日から30日まで東京ビックサイトで開催される「第9回 組込みシステム開発技術展」にも出展。さらにNTT-AT主催のNGN開発者向け技術セミナーの開催にも力を入れていく。

 

 

参考資料

・SIP IMS - Part II - difference between IETF SIP & IMS SIP, challenges(Standardizing SIP for IMS: A critical

 building block)Sharon Laivand, Product manager, RADVISION

・NGN SIP Server Platform, Sharon Laivand, Product manager, RADVISION

 

  

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