NGN+Sは次世代ネットワーク・サービスの技術とビジネスモデルを追う専門サイトです。

 ソリューション・ファイル

●NTT-AT NGN(IMS/MMD/OMA)開発ソリューション Vol.1

 

最先端のシステム開発用ハード/開発ミドルウェア

製品群を用意

NGN構築を支援するNTT-ATのVOCALNETシリーズ

 

 
NTT-ATの「NTT-AT GlobalWAVE」商品シリーズの中核になる「VOCALNETシリーズ」には、NGNソリューションの構築を支援する世界最先端の製品群がラインアップされている。SIPのプロトコルスタック、アプリケーションサーバーの開発用ライブラリ、ATCA準拠のシステムハードウェア機器販売と併せ、コンピュータテレフォニ(CT)及び組み込みシステム分野で鍛えた技術支援サービスを提供している。

 

 NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)のコミュニケーションシステム事業本部では、1991年より事業展開をしてきた「VOCALNETシリーズ」を通信事業者のNGN(次世代網)と企業ネットワーク向けに、さらに拡充。主に通信システムのメーカーやSIを対象に、彼らのソリューション構築を支援する開発環境、システムを構成するハード/ソフト製品、それらを使った応用システム製品、技術支援サービスをトータルに提供している。

   @コンピュータテレフォニ(CT)開発プラットフォーム

   Aその上で開発されるCT次世代型アプリケーション

   BNGN IMS/MMD/OMA対応SIPプロトコルスタック・SIPサーバープラットフォーム

     及びVoice&Video over IP開発プラットフォーム

   C開発プロフェッショナルサービス

 これらについてNTT-ATでは、最先端の海外製品を揃えるほか、カスタムソリューションにも個別対応できる体制を整えている。今回はこの中から、NGNに関わりの深い製品の品揃えぶりを概観してみる(下表)。

  

表:NGNを構築するVOCALNETシリーズのハード/ソフト製品群 

<コア技術/主な製品>
マルチメディア通信用プロトコルスタック
ATCA準拠の高速CPUブレードおよびATCAシャーシ
ATCA準拠のデュアルコア・ネットワークプロセッサ(NP)ボード
ATCA準拠のメディアボード
RADVISION社
ADLINK社
RadiSys社
NMSコミュニケーションズ社
<プラットフォーム製品>
NGN IMS/MMD/OMA SIPサーバープラットフォーム
NGNアプリケーションサーバ開発プラットフォーム
VoIPおよびVideo over IP開発プラットフォーム
メディアサーバー「VISIONシリーズ」
3Gサービス開発プラットフォーム
RADVISION社
LongBoard社
RADVISION社
NMSコミュニケーションズ社
NMSコミュニケーションズ社
<応用システム製品>
NGNソリューション

IPネットワークソリューション

IPビデオ会議ソリューション

CT&CT次世代アプリケーション



IMS/MMD/OMA向けのシグナリング試験
およびメディア試験ツール
LongBoard OnePhoneサーバー
Family VoIPサーバー等
VOCALNET SIPサーバー VSSシリーズ
SIPゲートウェイ等
3G-324Mゲートウェイ装置
IPビデオPBX等
VoIP音声応答/会議サーバーVMSシリーズ
通話録音装置VOCALNET SoundKeeper
緊急通報システム VOCALNET EmergeC@ll
ビデオコンタクトセンタ等
ProLab

 

 

●NGNのハードウェア基盤を固めるATCA製品群

 

  NGNに向けて特にこの1年余り、NTT-ATがハードウェアの分野で力を入れているのが、ATCA(Advanced Telecom Computing Architecture)準拠製品の拡充である。

 ATCAはPICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)が2002年に策定したキャリアグレードのプラットフォーム仕様。CompactPCIの次世代規格「PICMG 3.0〜3.x」として標準化されている。特徴はハードウェアだけでなく、クラスタソフト等の高可用性ミドルウェアの機能やAPI群を含めて規格化されている点だ。CGL(Carrier Grade Linux)を使った3GインフラやNGNへの適用が期待されているほか、一般企業でも採用の機運が高まっている。

 VOCALNETシリーズでは、ADLINK社の高速CPUブレードやATCAシャーシ、RadiSys社のネットワークプロセッサ(NP)カードをラインアップ。いずれも国内出荷実績がある。

 ADLINK社の汎用ボードコンピュータ「ATCA-6890」は、64bitのIntel Noconaをデュアルで搭載。同社のJeff Munch(ジェフ・マンチ)CTOはATCAのサブコミッティチェアマンを務めることから、ATCAの最新動向をいち早く製品に反映させているという。一方、RadiSys社のNPカードは業界初のデュアルコア型で、汎用CPUボードやスイッチングボードに、PMC処理やストレージの各モジュールを柔軟に組み合わせ可能だ。このほか、NMSコミュニケーションズが2005年に発表したメディアサーバーブレード「MG 7000A」も、ATCAに準拠している。

 ATCA準拠のプラットフォームなら、今後も続々とリリースされるであろうマルチベンダの製品群を、統一規格の筺体内に最適なブレードを自在にアッセンブリでき、システム提供のリードタイムの短縮が図られる。さらに機器の設置スペースや無駄な投資を回避でき、オペレーション効率も向上するとNTT-ATでは見ている。

 

 

●NGN IMS/MMDとOMAをカバーする

 

  NGN向けの主要製品について中出正範NTT-ATコミュニケーションシステム事業本部ユビキタスコミュニケーションシステム事業ユニット長は、「VOCALNETシリーズではIMS関連、MMD関連、OMAの3分野をカバーする。これらについて、上位のアプリケーションサーバーの開発用ライブラリ、SIPの開発用ライブラリ、それにATCAハードウェアの3層にわたり製品と技術を提供している」と説明する。

 つまり、NGNのサービスアプリケーション・システムについては、3GPP標準のIMS(IP Multimedia Subsystems)陣営と、3GPP2標準のMMD(Multimedia Domain)陣営の両方をサポートするスタンスだ。一方OMA(Open Mobile Alliance)はモバイル・インターネットサービスの国際標準化団体であり、先行したWAP(Wireless Application Protocol)フォーラムの成果を拡張し、PoC(Push to Talk over Cellular)や位置情報活用、モバイルクライアント等の端末開発に関わる仕様を定めている。VOCALNETシリーズはこの部分を含めてサポートするわけだ。

 

 

図:VOCALNETシリーズ NGN IMS/MMD/OMA関連製品の適用範囲

 

  HSS : Home Subscriber Subsystem 
  CSCF : Call Session Control Function  S-CSCF : Service-CSCF  
  I-CSCF: Interrogating-CSCF P-CSCF : Proxy-CSCF
  SGW : Signaling Gateway  MGCF : MediaGateway Control Function
  MRFC : Multimedia Resource Function Controller  
  MRFP : Multimedia Resource Function Processing
 

 

 上図は、VOCALNET製品群が、通信事業者のIMS/MMD/OMAにどのように適用されるのかを示している。SIPのプロトコルスタックやメディアボードといった「コア製品」と、VoIPやNGNアプリケーションサーバー(AS)の「開発プラットフォーム製品」が含まれる。これらをADLINKやRadiSysのATCAボードの上で走らせることになる。

 RADVISIONのプロトコルスタックには、NGN-SIP、IETF-SIP、SIPサーバー、MEGACO/H.248、RTP/RTCP、3G-324M、RTSP、MGCPがある。また、JPフォンツールキットを用意して、IP電話やIAD(Integrated Access Device:IP電話端末の宅内接続装置)の開発も促進。05年12月には、NGN(IMS/NGN/OMA)対応のAPIセットと、シグナリング試験およびメディア試験ツール「ProLab」を投入した。

 NMSコミュニケーションズでは、IMSの構成要素となるサーバー製品群「VISIONシリーズ」をラインアップ。「VISION Media Server」、同「VoiceXML Server」、同「Video Transcoder」、同「Video Gateway」、同「SS7 Signaling Server」のほか、3Gサービスの開発プラットフォームも提供している。

 NGN IMS/MMD/OMA環境を構築する上で重要な位置を占めるのが、アプリケーションサーバー(AS)とその開発環境である。各種NGNアプリケーションの開発基盤となる一方、下位のCSCF(Call Session Control Function)に接続して、網の違いを越えた通信サービスを実現する。

 VOCALNETシリーズの中でこれに当るのは、「LongBoard Mobility Application Platform」、LongBoard社製の製品である。既にこのソフトウェアプラットフォームの上では、「OnePhoneサーバー」や「Family VoIPサーバー」といったモバイルアプリケーションが開発された実績がある。

 このほかPush to Talkサーバーや、東京ガスの事例に代表される大規模IPセントレックスサーバー、企業向けの各種付加価値サーバーなど、AS群には通信事業者やサービスプロバイダの事業を広げる可能性が期待されている。「これらをCSCFにきちんと“つなぐ”ことがNGN IMS/MMD/OMAシステム構築の要となる」と中出ユニット長は語る。

 一例として、OnePhoneにおいて携帯電話網とWiFiネットワークのハンドオーバーを実現するには、ASが両方の網からレジスタを受け取り、単に音声通話だけでなく、両者のアプリケーション同士をシームレスかつ瞬時に引き継ぐ必要がある。LongBoard Mobility Application Platformで開発されたシステムは、そうした仕組みを既に実現しているわけだ。

 

 

●「テクノロジ・インテグレータ」としての強み

 

  NTT-ATは通信機器メーカーやアプリケーション開発者、インテグレータ等向けに、技術研修や技術支援といった点に重きを置いたサポートサービスを提供。15年間にわたりCTシステム構築を支援してきた実績を強みとし、「テクノロジ・インテグレータ」として、常時20〜30社に対して開発技術支援を行っている。また、NTT-ATが直接手がけたCTアプリケーションシステムだけでも152件に上り、今後その蓄積をNGN分野に活かせると見ている。具体的には、Voice&Video over IP、3G-324Mシステム、通信プロトコル等のノウハウである。

 特にRADVISIONの通信プロトコルスタックについては、取り扱いを開始した98年以来、国内の大手通信機器メーカーに提供。ハード/ソフトの深部にまで携わってきたため、NGNの構築支援に自信を抱いている。

 その一方、各製品の開発元に対しては、システム開発の現場の要請を的確にフィードバック。NTT-ATが責任を持ってカスタマイズの進捗を管理し、品質検査を施した上で納品している。さらに、標準ラインアップ以外の製品が必要となった場合には、豊富な国際調達経験を活かして、グローバルに顧客の調達要請に応じる構えだ。

 もうひとつ、NTT-ATが傾注しているのがATCAの「アプリケーションレディ」の状態での納品である。すなわち、ATCAボードも単体ではなく、マルチベンダの複数ボードをシャーシに実装し、OSやミドルウェアのセットアップ作業を済ませ、基本動作を確認した上で提供している。つまり、アプリケーション開発者に対して「アプリケーションレディ」を提供する。

 NGNのソリューションプロバイダが本来の技術力を発揮できる環境を整えることこそ、NTT-ATの役割であると考えているのだ。

 

 

記事内容・製品の詳細等のお問い合わせは下記までお願いします。

NTTアドバンステクノロジ株式会社 コミュニケーションシステム事業本部 

ユビキタスコミュニケーションシステム事業ユニット 事業ユニット長:中出 正範 

営業担当:宗里、清野、庄司、井上、高山 TEL:03-5956-9052 FAX:03-5956-9058 

E-mail:vocalnet@ntt-at.co.jp URL:http://vocalnet.ntt-at.co.jp